これらの事情を考慮し、再検討した結果、
西行線構内に
多目的トイレを設置した方が
当局単独の施設であることから工期的にも短縮でき、騒音、振動問題も最小限に抑えることができること、
利用者の動線の面ではむしろ利便性が向上することなどから
西行線構内に設置すべきものと判断したものでございます。
以上、過去の
設計成果品を最大限利用することを前提に、これら
修正追加設計に要する
予算案を提出するものでございますので、よろしくご審議のほどをお願いいたします。
○
佐藤典子 委員長 それでは、質疑を行います。
◆
伊藤理智子 委員
地下鉄の
エレベーターは、1982年に白石駅、大谷地駅に設置されたのが最初で、その後、我が党でも、
エレベーターの設置など、
地下鉄駅の
バリアフリー化を求めて、
地域住民と一緒に運動しながら取り組んできました。
東札幌駅の新
札幌方面への
エレベーター設置は、
地域住民から大変待ち望まれている場所です。今回の
補正予算は、
地下鉄東札幌駅に
エレベーターを設置するための設計にかかわる
受託工事費の追加ですけれども、
東札幌駅は相対式ですから、
宮の沢方面の西側と新
札幌方面の東側それぞれに
エレベーターが必要な駅です。2001年7月に
宮の沢方面と新
札幌方面の両方に
エレベーターの
委託設計を開始したと、今、説明もあり、なぜ変更されたのかという理由についても報告がありました。
しかし、2004年3月に
供用開始になったのは
宮の沢方面だけで、本当に待ち望まれているという点では、私たちも一刻も早くつけてほしいという思いがあります。今、
エレベーター本体を1平方メートル8トンだったものを30トンまでにするというご説明がありましたけれども、なぜ大幅に
荷重条件を変更しなければならなくなったのかという理由についてお伺いしたいということと、今まで8トンで設計して、変更した事例があるのかどうか、この点についても伺いたいと思います。
◎坂
技術担当部長 当該地につきまして、前回の設計では、一般的な
荷重条件であります1平米
当たり8トンで設計いたしました。今回は、
地権者との
最終合意に向けまして、将来的に
土地利用にリスクを与えることのないよう、あらかじめ
隣接地の
高度利用に耐えられるよう1平米
当たり30トンの
荷重条件で設計を予定するものでございます。したがいまして、今後の交渉の中で1平米
当たり8トンの荷重までで
地権者と合意した場合につきましては、
当該部分の
設計費用については執行しないこととするものでございます。
それから、2点目のご質問の過去に変更したことがあるかということでございますが、変更したことはございません。
◆
伊藤理智子 委員
地権者との合意が得られれば30トンにしないで8トンに戻す
可能性もあるというようなご答弁だったと思うのです。それだったら最初から8トンでという話にはならないのかという疑問があるのです。そういう問題はないのかということと、また、1平方メートル8トンと30トンでは
工事費がどのくらい違ってくるのか、この点について再質問したいと思います。
◎坂
技術担当部長 まず、
工事費になります。今回の
構造変更によりまして、まだ詳細な設計はしておりませんのでかなり概略の数字になりますが、
補強工事費としては500万円くらいかと考えております。
平成13年度時点では、現状もそうですが、駐輪場という状態の
土地利用形態になっております。そこについては大きな変更がないものとして
地上権設定が可能という理解で交渉を進めていました。そのために、
交通局側としても一般的な平米8トンという条件で設計しておりました。
◆
伊藤理智子 委員 8トンで設計して、30トンに変更する理由は何かということと、それから、8トンから30トンに変更したことによって総額の
工事費はどのくらい違いが出るのかという質問をしたのです。
◎坂
技術担当部長 工事費は、躯体の中の鉄筋量の話でございますので、先ほど申しましたとおり、500万円ぐらいかなと思っております。(「そんなにならんよ」と呼ぶ者あり)500万円ぐらいかなと思っております。
○
佐藤典子 委員長 理由につきましてもお願いします。
◎坂
技術担当部長 (続)30トンにした理由でございますが、今のところは駐輪場でございますので、上に2階建てぐらいの建物が建っても8トンぐらいでもちます。ただし、あそこは
近隣商業地域でございますので、隣にある
東札幌ハイツ等も10階建てと高さがありまして、あの高さぐらいまで建ちますと重さとして1平米
当たり30トンということが想定されますので、最大限利用することを考えますと30トンになります。
◆
伊藤理智子 委員 その差額の500万円の言い方がわかりづらいのです。8トンでつくった場合の総額と30トンでつくった場合の総額との差額が500万円という認識でよろしいのでしょうか。
◎坂
技術担当部長 8トンで躯体をつくった場合の総額です。そこを30トンで補強しなければいけなくなったときとの差として約500万円だと思っております。
◆
伊藤理智子 委員 総額は幾らになるのですか。平成13年度に8トンで設計した
工事費の総額の見通しはありますよね。
◎坂
技術担当部長 工事費の正確な数字は今出しておりませんが、平成15年の1定で
減額補正した額は4億400万円です。今回の
工事費は、5億円近辺になるかなと思っております。
◆
伊藤理智子 委員 それで、8トンから30トンにした理由は、8トンは2階建てぐらいまではもつけれども、30トンは10階以上の建物が建っても大丈夫だという受けとめでよろしいのですか。
◎坂
技術担当部長 そのとおりでございます。
◆
伊藤理智子 委員 今までも
地下鉄の
エレベーターを各駅に設置してきていると思うのですけれども、その中で、8トンで大体設計されていて、そういう10階建ての建物が建って30トンの荷重がかかるようなところは、どういう修繕というか、改修がされてきたのでしょうか。
◎坂
技術担当部長 エレベーター個々については、それぞれの
近隣地の利用がありますので、我々の方が後からつくる場合については我々の方で見なければなりません。ですから、そこの部分について個々のデータを持っておりませんが、後からできたものはかなりありますので、8トンでないところもあると思います。現在、手元にデータがございませんので、どことは申し上げられません。
◆
伊藤理智子 委員 その資料は後からいただきますけれども、8トンから30トンにするということは、後からつけたときにはそういうこともあるという理解でよろしいのでしょうか。
◎坂
技術担当部長 前回、8トンで設計しておりました。初めから隣に大きな建物が建つ予定が完全にあれば、初めから30トンで計算します。今回は、用地がまだ交渉中でございますので、その交渉がどうまとまるかで最大の30トンを見なければならない
まとまり方もあるかと。そのときに予算が足りなくならないように、今回、予算を要求しておりますので、8トンになれば、その部分については
設計変更が必要になりませんので、それは不用額として計上することになると思います。
◆
伊藤理智子 委員 わかりづらいのですけれども、30トンで出す意義が、今、聞いていて市民の理解を得られるかなという感じがするので、もうちょっとわかりやすく説明していただけませんか。
◎新谷
事業管理部長 現在、
当該地につきましては
用地交渉を、基本的には合意に達したと言いながらも、まだこの後の詰めを残す交渉中という段階でございます。今後の
地権者との交渉の中で、今現在は
更地利用の状態になっておりますけれども、この先、どのような
土地利用になるか。
高層ビルが建つ
可能性もあるという前提の中で、今、交渉しているということでございますので、今、我々が
補正予算をご提案する中では、最大限、将来の
土地利用形態がどのようになっても耐え得るような形で設計をしておきたいという趣旨で、マックスの30トンという内容でとりあえずご提案しているところでございます。
◆
伊藤理智子 委員 そういう
民間地に
エレベーターを設置するために交渉する場合、今までもそういう前例はあったのでしょうか。本当は8トンでいいものを30トンまで周りの見通しを持ってと。
◎坂
技術担当部長 交渉の中でのそういう事例はございます。
◆
伊藤理智子 委員 今すぐ出ないと思うのですけれども、そうしたら交渉の中であった事例について後で資料をいただきたいと思います。
とにかく、ここの地域は、49駅の中でも最後まで
エレベーターがないところで、本当に皆さんは
エレベーターを設置していただきたいという思いが強い地域なのです。私も、ラッシュ時の朝、よく
東札幌駅を通るのですが、物すごくたくさんの人たちが利用されていて、体の不自由な方も大変多いものですから、私のところにも一刻も早く
エレベーターを設置してほしいのだという意見が出ているところです。
今回、2001年に
設計費が計上されて、また新たに出てきたというところでは、やっぱり8トンから30トンにしなければならないという理由も、今聞いた中ではそういう交渉もあるのかというふうには思うのですけれども、市民の皆さんにはわかりづらいかなと思います。ただ、一刻も早く
エレベーターは設置していただきたいという思いはありますので、正当な、適正な
工事費、経費をつけた上で進めていただきたいということを強く求めて、私の質問を終わらせていただきます。
◆
松浦忠 委員 市長にお尋ねします。
民事再生法を申請しまして、
裁判所で決定しますね。処理する人も、管財人といいますか、指定されます。それで、
再生法で、
裁判所の決定以降に申請した方の財産を、100坪申請したものをそこから10坪除いて90坪というふうにすることはできるのですか、できないのですか。
◎上田 市長 あくまでも、これから契約をしようとしていたものが合理的な契約であるかどうか、
当該管財物件の
有効利用という視点からその
合理性について改めて判断するときに起こります。ですから、契約してしまったものについては、既に契約が確定している、これは変更できないと思いますけれども、その契約を維持するだけの
再建方針というものがあれば、その内容の
合理性についてもチェックして、
裁判所の許可を得て変更することはあり得るというふうに言えると思います。これはあくまでも
裁判所の許可が必要であります。
◆
松浦忠 委員 実は、私は、議員として
札幌市民のために、2回、1回は
裁判所に、これは
民事再生法の決定したもので、
道路用地の寄附の関係でありました。もう1回は、これもやっぱり道路ですが、
債権回収機構というものがありましたね。あそこに、金融庁と相談して、当時、桂市長の名前で
再生機構の社長に申請を出して、除外して
権利者から寄附を認めてもらったと、これを2回やりました。
私は、今回の問題について、なぜ予算の二重計上をしたかと。本会議場で私が指摘するということは、少なくとも調べて99%の確信がなければそういう言葉は使いません。なぜ言ったかといったら、実は、平成13年に決定したときに、今と同じように
地権者との間の交渉が全くまとまらない中でこれが行われました。その結果が、今のような、結局、設計だけはもう終わったから金を払ってしまった。そして、できなかった。これは、本来でしたら、
住民監査請求が出た場合には、当時の市長の執行の失策ということで、私の判断では市長に
弁済義務が生じることではないかというふうに思っております。これは思っています、私はね。しかし、どなたも市民の方は気づかずに請求をしませんでした。今回、また同じことをやろうとしています。
私は、きのう、きょうと
株式会社高雄ビルの
吉田社長とも話をいたしました。そうしましたら、高雄の
吉田社長は、うちの方からどうしてくれ、こうしてくれという話は、札幌市からも具体的な内容の話がないから、まだ一切していませんということを言っております。
この問題は、札幌市が税金を使って行う組織でありますから、例えば、国の会計検査院なんかは、かつて私がその検査を受ける立場の仕事をしたときに、将来こうなるであろうという見込みのもとに今のようなことをやると、
過大設計だといって指摘を受けたんです。それが、5年先でも、例えば、1年後、来年はこうなると、1年1年、上に積み増ししていきますよと。5年後にはここまでいきますという
計画決定が、札幌市として、組織として決定している、あるいは、相手側の会社がもう
取締役会にかけて組織として決定している、こういうことであれば公金を使ってもいいですということになるのです。
今回の場合は、また前回と同じ轍を踏もうとしています。まだ、合意していません。合意していない中で、またこういうことで、今の
坂部長の答弁を聞いていますと、相手との話の中で、相手が8トンでいいよということで折り合ってくれたらそれでいいのですということです。ところが、相手は、
株式会社として建物の
建設計画も何も決定していない。きちんとした
取締役会にかけて決定していない。こういう中で、今からこちら側がそういうものを想定してやっていくということは全く違う話ですよと。私は、きょうも社長に電話をかけて聞きましたけれども、全く何の計画もありませんということです。そういう点では、私は、この
設計費の
計上そのものが二重計上になるのではないかと。前のもので十分使える。
使えない理由は、さっきいろいろと言いましたけれどもね。あの場所というのは、地下を札幌市が
地下鉄の関係で使っております。上が
マンションです。これは
分譲マンションです。そうすると、札幌市も
区分所有で一定の割合で持っております。
そこで、一つ目のお尋ねは、さっき言ったように、そういうことからいったらまた同じことになるので、今回の予算に計上すること自体が時期尚早でなかったのか。決定してからやるべきでなかったのか。13年度はそういうことでいかなかったわけですから、したがって、決定してからやるべきでなかったのか。これが一つであります。
それから、これに関連して、
民事再生法は何年で整理が終わっているのか、これも示してください。
二つ目は、
区分所有をしている
マンション管理組合、札幌市も
マンション管理組合の一員ですが、その
マンション管理組合は、
耐震構造の診断及びその結果によっては改修する、補強するという組合としての
意思決定をしているのかどうか。
この2点について、まずお尋ねいたします。
◎新谷
事業管理部長 まず、1点目の
予算計上が時期尚早ではないかというご質問でございます。
我々といたしましては、
用地交渉担当の
保健福祉局の方である程度基本的な部分としては合意に達したという話を受けておりますので、
お互い一般会計の補正もいたしますし、我々も
受託工事として
高速電車事業会計も補正する、こういうように歩調を合わせることで、
用地交渉が決着次第、できるだけ早期に着工するという観点から、今般、ご提案しているものでございます。
◎坂
技術担当部長 マンション管理組合の
耐震診断の
意思決定をしているかということでございますが、まだしていないと聞いております。
◆
松浦忠 委員 まず、最初の
保健福祉局であります。
私は、きのう、きょうと
高雄ビルの
吉田社長と話して、2通りの考え方がありますよと。一つは、8トンの通常の今の状況で契約して、その建物を具体的に建てる段階のときにそれについては札幌市側で
エレベーターの壁が壊れないように補強いたしますと。補強の工事がどちらでやるかについては、合理的なやり方もありますから双方で協議しましょう、こういうことで
契約書にうたわれていることが一般的には
合理性があると思うけれども、これが一つの方法だと。それから、もう一つの方法は、先にあなたの方がきちんとした決定をされて示されるというのも一つの方法でしょうねという話をしました。そうしたら、まだそういう具体の話は何もしていないと言っているのです。何もしていないと。
それからもう一つ、大事なことは、きょう、
保健福祉局の出席を求めたら同じ時間に向こうの
常任委員会もやっていますから出られないということだったのですが、一番大事な
権利制約、
地上権設定という土地の
使用権制約をするわけですから、言ってみればこちら側が借りて使うわけですから、当然、10年なり20年なりという
一定期間でもって
使用料を払う。この
使用料の話も、何か
お互いに提示し合って話をしたのですかといったら、うちも言っていないし、札幌市からも何も言ってきていない、こう言っているんです。この土地の
地上権設定をするときに何よりも大事なことは、土地を所有している人のものを借りるわけですから、わかりやすく言うと賃料は幾らで貸してくださいと、この交渉が何にも増して大事なことなのです。これが全く行われていない。こういう中では、また13年と同じようなことにだってなりかねないというふうに私は思うわけです。
これについて、
交通局は、
保健福祉局から、どこまで相手と合意に達していると、その
大筋合意というのは、
保健福祉局がと言うよりも、札幌市としてどこまでをもって
大筋合意という判断をしたのか、それについて聞かせていただきたいと思います。
◎福井
交通事業管理者 今、
松浦委員のお話がありましたが、私どもが
保健福祉局から聞いているのは、
エレベーターの設置に関して基本的な合意に達したというお話を聞いてございます。したがって、我々は、そういう形で、今回、合意に達して、その事業を進めるということを
保健福祉局からお話がございましたので、受託として受けたわけでございます。
もう一つ、ご懸念の先般みたいにまたむだになるのではないかというお話がございましたが、確かに先般はそういうことがあったかもしれませんけれども、私どもは、今回の
設計業務については、私
ども札幌市と
地権者、土地の
権利所有者とのお話が完全についた後から発注していきたい、このように考えてございます。
◆
松浦忠 委員 基本的に言うと、予算の計上というのは、やっぱり、特にこういう相手があって、そして、相手も専業の商売の方でいろいろなことがあるわけですから、したがって、当然、1回そういうことがあったわけだから、そうしたら、そのことをきちんと、少なくともですよ、
地上権設定の
権利制約に対する補償金、こういうものも合意に達した、あとはもう
契約書を交わすばかりになっている、
お互いにメモでそういうものを確認して、あとは
正式文書をつくって、
お互いに判こを押して書類を交換するために市のどなたかが向こうに書類を持って出向いて、そして調印式をするだけだと。ここまで行っているのなら、私は、
大筋合意に達したという話になると思うのです。
しかし、肝心の賃料、
権利制約のための補償料も全く話し合われていないという段階で合意に達したなんていう言葉は違うのではないですか。もし、それをもってして合意と言うのだったら、札幌市のすべての事業について、もう一回、総検証しなければならんなと私は思うんですよ。それは、ちょっといかがなものかな。
それとも、私が今指摘した事項なんか、そこまでいかなくたって大筋の約束はできたのだと、
大筋合意ができているという、約束ができているのだという札幌市の物事の判断、
交通局の判断の仕方だというふうにおっしゃるのですか。管理者、もう一回、そこのところをはっきりしてください。
◎福井
交通事業管理者 今回の
東札幌の
エレベーター用地につきましては、用地とか権利設定については、ご承知のとおり、
保健福祉局の方でなされているわけです。
保健福祉局の方でなされて、
保健福祉局の方で基本的な合意ができたというお話で、きょう、厚生委員会の方でお話ししていると思うのですが、そのお話を受けて我々は設計の委託を受けるわけです。そういう意味では、今、
松浦委員のお話からしましたら、私としては、
保健福祉局がそういう判断をしたので私どもは事務作業を進めているというふうにお答えしたいと思います。
◆
松浦忠 委員 じゃ、確認するけれども、
保健福祉局から、いわゆる権利制限に対する、
地上権設定の権利制限、土地の使用者に対する、使用制限に対する補償期間や補償金というものについて
大筋合意を得たというふうに聞いていますか、聞いていませんか。
◎福井
交通事業管理者 聞いてございません。
◆
松浦忠 委員 市長、僕が懸念するのは、こういう形の中で、例えば、国だとか北海道だとかという役所間の話なら、まだ、
お互いにいいよ、売ろう、買おう、じゃ、あとはお金だけだからそこは折り合いをつけましょうやの話は、僕はそれでいいと思うのです。しかし、民間で商売をしている方ですから、それについて、今のような話で、もう、言ってみれば99.9%間違いないという判断を
交通事業管理者はされているのですが、市長はこれについてどのような見解をお持ちですか。
◎上田 市長 契約締結に向けてどの程度まで進行しているか、私はまだ聞いておりませんけれども、先ほど伊藤(理)委員からもお話がございましたが、これは非常に市民の皆さん方の待望の施設であるということは認識していると思います。できるだけ早くやりたい、こういうことで今進んでいるわけであります。
ですから、相手が官の場合と民の場合といろいろとありますけれども、この場合、非常に公共性の高い場所に民が構築物を持っておられる、地権が設定されているという状況の中で、契約を締結しなければならないというふうな意向で前向きにとらえていただいているのではないかと私は想定します。また、契約条件についても、地上権の設定が、契約の自由とは言うものの、それなりの相場があるというふうに思いますので、ここには一切つくらせないというお話であれば簡単でして、かなりの確度を持ってこの計画を進めることができるということであれば、私は、概算においてこの設計予算をちょうだいして、その上で、
執行段階で、合意が成立する段階で、直ちにその合意に基づいた内容の設計を委託することは許される範囲ではないか、このように思います。
◆
松浦忠 委員 そこについてですが、
高雄ビルは、札幌における民間墓地の造成から始まって大変いろいろな問題がありました。それは、今もまだみんなの心の中からは消えていないと思います。市長もご存じだと思います。私は、やっぱり、企業でも個人でも、長年積み上げてきた世に言う信用というものがありますが、そういう意味で役所と役所ならという話を例に出したのです。じゃ、
高雄ビルはどうなのだといったら、さて、多くは言いませんが、はっきり言ってクエスチョンマークですよ。過去の札幌市内における事業展開の経緯からいったらね。市長も、長年、札幌で弁護士をされてきたからそういうことはよくご存じだと思うのです。
したがって、今そういう形でされるのはいかがかな、これはちょっと心配だなというのが私ども会派の率直な意見ですが、そこは、まず一たんそれにとめ置いておきたいと思います。
それから、もう一つ、ダイエーがあそこの上を使っています。ダイエーとの契約が何年残っているのか、確認をされていますか。
◎新谷
事業管理部長 承知しておりません。
◆
松浦忠 委員 これは、大事なことなんですよ。さっき、私がかつて仕事をした会計検査院の対象事項を説明しました。例えば、ダイエーとの契約があと10年残っていますとか、あるいは5年でもいいんですよ。ダイエーがさらにあの場所で商売を続けたいということになれば、例えば、今、一般的に民間で
お互いに新しくビルを建てます、入りますと言って契約するときには、大体15年が普通契約している建て主との間の入店契約ですね。ダイエーはどういうふうにしているか。それによって、さっき言った8トンが30トンの話も一つの
合理性が出てくる。一つのですよ。弁証法的に言う一つの
合理性が出てくるんです。
それから、ダイエーの契約があと5年で切れる、隣にもできたし、ここの店は余りもうからないから契約が切れたらやめようと思っているというなら、向こうもそう言っているから、
高雄ビルは、5年後にはダイエーの店舗を壊して別なものを建てたいのだ、こういうことも考えているのだと。会社として決定していなくても、考えているのだとしても、それはそれで合理的です。ダイエーが5年でやめるんだったら、もうあそこを壊して全体利用すると10階まで建てられるからと、すぐそばに柱を建てたとしたら最大荷重の30トンという話にはなってくるんですよ。
しかし、それも確認していないとすれば、全く30トンなんていうことを持ち出すこと自体に
合理性がない。
それからもう一つは、さっき言ったように、札幌市が合理的な契約をするとすれば、建てる時点で、こちらの方で向こうと協議して、その分はこちらでこういう工法で、おたくが穴を掘ったついでに工事もやってくださいと言って向こうに金を払うということだとか、そういう
合理性のある契約にしておけばこれは8トンでいいわけですよ。
そういう意味で言うと、これは全くどの角度から見ても
合理性がないなということであります。
そこで、財政課長においでいただいておりますが、財政課長、今回の設計に当たって、
交通局から
保健福祉局を通じて財政局の方に
設計費として幾らの予算要求をされましたか。
◎石川 財政局財政課長 ただいまのご質問ですが、
設計費の要求額は1,537万円です。これについて、財政局といたしましては、先ほど来議論がなされていますとおり、平成13年度の設計をできるだけ活用いただきたいということで、1,200万円という査定をさせていただいたところでございます。
◆
松浦忠 委員
交通局にお尋ねいたします。
今、財政課長の話を聞きますと、
交通局から
保健福祉局に要求した
設計費は1,537万円だと。それが、財政局の指摘によって337万円、およそ2割減額して、折り合いをつけて決定したということでありますが、この2割というのは、当初考えていたものから何と何を2割減らしたのか、その点について説明をいただきたいと思います。
◎石川 財政局財政課長 私からご説明を、査定の中身を……(「いいの、僕は
交通局に尋ねているのだから、これは技術的なことだから」と呼ぶ者あり)
◎坂
技術担当部長 先ほど財政の方からありましたように、全体的に重なっていたというか、前回の設計で使える部分をすべて使うという形に細かく見直しまして、約2割、337万円削減されたということです。
◆
松浦忠 委員 市長、よろしいですか。
今の話を聞いて、市長はどういうふうにお考えになったか。そうでなくても、前回、平成13年のときに
民事再生法を申請して決定した。そうしたら、その段階で札幌市長名でこういう公益のということで
裁判所に出せば、当然、管財人と相談をして、管財人の方は、公益の供に要するものだし、ただであげるのではないのだから、相応の補償金をちゃんともらって、その土地の権利が使えない分についてはお金で補てんされて管財人はゼロになる、これならばいいぞと、当然これは出る話なんです。
はっきり言うとそういうことを怠っていた、前市長は。これは上田さんの時代ではありません。前市長は怠っていた。なおかつ、今回、当初、この13年の使えるべき設計のものを全く使おうとしないで、1,537万円の
設計費を
交通局は
保健福祉局に要求し、
保健福祉局は、これまた主管局として何にも気づきもしないでそのまま財政局に要求して、財政はさすがにしっかりしているから、気づいて、前のやつを使えるのではないかと言って、使うように指摘して2割減らさせた。
このことに対して、市長は、1兆5,000億円の金と1万5,000人の職員、あるいは外郭団体を含めて、いろいろなことを一人で掌握するなんて、僕は逆立ちしたってできっこないと思っております。そのために分任して、いろいろな役職につけて市長の補佐役がいるわけですから。しかし、その補佐役をして、こういう今のような実態にあることについて、業務執行上、市長としてこれはしょうがないと思われているのか、ちょっとまずいなと思われているのか、市長の見解をお尋ねしたいと思います。
◎上田 市長 まず、13年段階での
エレベーター及びトイレの設計が1本の契約でなされております。
東行線と
西行線の両側についてやっているわけです。ですから、これを分離発注すれば、まさに権利関係ははっきりするのです。ここについてだけ発注をすれば今回のようなことにはならなかっただろうというふうに思います。しかし、一つの契約で設計をしているものですから、まだ不確定な部分について、要するに高雄側の方についての設計も一緒に出しているというところが、ご指摘のような今回の事態を招いた原因だというふうに思います。
それがもしオーケーだとしても、もう一つ指摘がありました、民事再生手続を開始しても、公共性の高いこういうものについて、管財人並びに
裁判所の許可を得てここに地上権を設定することは可能であったのではないかという指摘も、私は一般論としてそういうことがあり得るのではないかというふうに思います。
そういうことを踏まえて、過去にそういうことがあったということ、そして、それを決算特別委員会でも通していただいていたということもございますので、今、改めてそれを顧みて、その轍をといいますか、経験で損害を最小限にしていく努力するというところで生かさせていただくことしか今の段階ではできない状況の中で、非常に前と似たような権利状況の中で予算のご審議をいただいているわけですけれども、
保健福祉局の方での交渉経過によれば、委員がふだんお聞きになっている状況とはいささか違って、契約に向けたそれなりの準備手続が進められているというお話でありますので、それをもとにして、
執行段階での調整、同じ轍を踏まないことを私は今回の件についてはお約束しながら、この予算を通していただきたいとお願いしたいというふうに思います。
◆
松浦忠 委員 市長、僕が市長に聞いた肝心なことは、僕の質問が長かったからお忘れになったかと思うのですが、いわゆる
交通局が
保健福祉局に1,537万円で
設計費を要求したと。
保健福祉局も、そのまま財政課に要求した。しかし、財政課で指摘されて、
保健福祉局は
交通局に伝えて、
交通局は13年の設計資料を使ってやれば2割減るといって2割減らした。まず、ここまでの流れについて、予算要求と減額までに至る流れについて市長はどのように感じておられましたかということを私はお尋ねしたんですよ。
◎上田 市長 それは、積算する過程で、今、財政担当者から、過去の設計の実績が今回の設計に生かされるのではないかという趣旨で2割カットの査定をしたという部分についての詳細はわかりません。そういう側面もあったかもわかりませんが、ほかの側面で切ることもできるのではないかといういろいろな事情があるというふうに言われていた話だったと思います。
ただ、その査定の結果が、今、財政課長が言った内容だけなのかについては承知をしておりませんけれども、総体として適正な査定がされるということは歓迎すべきことだというふうに思っております。
◆
松浦忠 委員 市長、そんな自分の所管する仕事ではないみたいなふうに言われたら僕はちょっと困ってしまうね。僕が聞いているのは、一言で言うと、今の話を聞いて、これは予算要求がでたらめだったと。平たい言葉で言えば、でたらめだったと。漢字言葉で言えばずさんだったと。それを、事務方の金庫番のところに行って、そこで指摘されて、13年の、8年前のやつを指摘されて、そこで泡を食って、そんなことを覚えているのがいたか、いやいや、うまくいくと思ったらいかなかったな、直すかと、これが
交通局の態度だなと、普通はそう見るんです。
それに対して、その責任者である――だから、私は前段に市長は全部わからないでしょうと言っているんです。こういうことは遺憾なことだ、あってはならないことだ、予算要求はもっとしっかりやらなければだめだ、肝に銘じて、以降、部下に明言します、こういう答えが市長から返ってくれば、僕はこれ以降はやめようかと思ったけれども、その答えが返ってこないから、もう少し皆さんにわかるようにしましょう。
実は、私は、これについて詳しく調べておりますし、また、
交通局の皆さんにも、
保健福祉局の皆さんにも、財政局の皆さんにも、それぞれ全部詳しく事情説明をいただきました。一言で言うと、当初の13年度の設計のままでいいんです、これ。
そして、さっき
坂部長は、自動販売機の取りつけをするために夜中に基礎を壊したら振動音が上に伝わって
マンションの住民から苦情が来たと。そんなこと、基礎を壊さなくたって、当然、最初の13年度の設計をやったときに、そこはいろいろと壁を破ったり床を壊してトイレをつけて配管したりということで、昼のお客さんのいるときはやらないわけですから、通常は特別なことがない限り夜間を中心にしてやることになるわけですから、そんなことは最初から想定できている話なんです、最初の設計のときから。これが、札幌市でこういう工事が、上に
マンションがあって、下でそういうことをやるなんていうことが、札幌市内でも日本じゅうでも、どこもそんな工事をやったことがなくてこれが最初だと言うのだったら、やってみたら音が出てびっくりしたというならわかるけれども、そんなものは札幌市だってみんな知っている話です。したがって、そういうことからいったらこれはそのまま使えた。
それから、トイレのホームの中、外というのもその当時から想定できたことです。何も時代が変わったから変わった話ではないのです。
それから、もう一つは、例えば、
マンションが耐震改造しますといっても、柱と柱の間の1区間だけそこにトイレをつくっても、あとはたくさん柱の区間があるわけですから、それで十分に補強はできるんです。ことし予算がついている豊平区の区役所の改築問題で、あの北京の鳥の巣競技場を設計した菊地先生に2度おいでいただいて随分勉強しました。そして、また聞いたら、できるというんです。したがって、これはこのまま使えるんです、はっきり言うと。
それをいろいろ言ったら、だんだんと皆さんが――言ったときに説明に来てもらって、質問したら答えられない。じゃ、考えておいでと言ったら、翌日にいろいろと考えてくる。考えてきたことをまた質問したら答えられない。この繰り返しでずっと来ました。私が二重計上だというところはそこにあるわけですよ。
したがって、この予算については、本来であれば、予算を撤回して、市長は議会と市民に対してまことにずさんな
予算計上で申しわけなかったと言って陳謝する、一般的な社会ではそういうふうに行われるのが普通なんですよ。
もうこれ以上は時間もあれですから、あれこれ細かく説明すれば全部いきますけれども、したがって、そういうことで最後にまとめて言っておきます。
それから、もう一つは、市長、今、私がここに出てくる前に電話が入りました。匿名通報です。実は、テレビ塔の元社員から、川口さんという取締役が、旅行業として無料で配られる航空券を使って出張している、会社からは出張旅費をいただいている。(「案件違うんじゃないか」と呼ぶ者あり)案件が違うけれども、私は市長にこれを言っておきます。(「何でも言えばいいというもんでないよ。きょうは
エレベーターなんだから」と呼ぶ者あり)
エレベーターでも、大事なことは、市長が出席しているときに……
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佐藤典子 委員長 松浦委員、本日の案件とは別件であります。質疑を打ち切ってください。
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松浦忠 委員 (続)わかっているって言うの。